会社の採用担当から聞いた実務未経験者の転職戦略
今回は採用も担当している現役のエンジニアから聞いた、実務未経験者の転職戦略ついてまとめていきます。
とある日、会社の採用担当の人と話しているとたまたま、未経験者の転職活動の話題になりました。
「最近、実務未経験者の面接をすることが増えてきた」と言っていたのですが、その時に面接で重視することについて触れていたので、それについて共有していきます。
自分は過去の動画で、エンジニア転職で意識するべきことや、よくある質問に対して、こんな感じで答えた方がいいという話をしてきましたが、それはあくまで仮定の域を超えない話でした。
しかし、内部に入り、改めて実際に採用担当から話を聞いた結果、自分がこれまで言っていたことは、やはり全く間違いではなかったことがわかりました。
これから話すことは、自分の会社の採用基準ではなくて、ほぼ全ての会社にも言えることだと思います。
それではここから、現役のエンジニアかつ採用担当の人が言っていた、実務未経験者の転職活動において特に大事なことについて3つ紹介します
これから転職活動をする人や今まさに転生活動している人は、ぜひ参考にしてください。
実務未経験者が面接において意識するべきこと
本気で作りたいサービスを考えること
これは一番大事なことなので、一番はじめに説明しておきます。
突然ですが、みなさんがエンジニアになりたいと思う理由はなんですか?
ここで
- 手に職をつけときたいから
- リモートワークがしたいからと
- フリーランスになりたいから
と答えるのは非常にまずいです。
こんな浅い回答したら絶対に落とされます。
100歩譲って、そこからWhyを5回くらい深掘りして、深い思考ができていたりとか、強い信念とかを示せたらいいですが、それでも面接の場で答えるものとしては適切ではないです。
それは、これらは自分の都合であって、会社側にとってはあなたを採用するメリットでも何でもないからです。
そのため、このことがどれだけ深掘りできていたとしても、採用には一切近づきません。
むしろ、こういうことをペラペラ話すと採用から確実に遠ざかります。
それでは、「エンジニアになりたい理由」として何を話すべきか。
それは「自分はエンジニアになって○○なサービスを作りたいんだ」ということを本音ベースで熱く語ることです。
暑苦しくてちょうどいいくらいです。
それが一番実務未経験者が話す内容としては、面接官に刺さります。
「こういうサービスを作りたいんだ」ということと合わせて、今現在あるサービスで自分がいいと思ってるものは何でその理由も深掘りして考えておくようにしておきましょう。
そうすると、自分がどういう思考のサービスを作りたいと思ってるのかを、より具体的に面接官に伝えることができます。
大事なことは、しっかり深掘りして、浅い回答をしないということです。
当然、全ての質問に対して浅い回答をするのはNGですが、特にこの回答に関してはしっかりと深掘りをしてください。
初学者における面接は、エンジニアになりたい理由や、どういうサービスを作りたいかという質問に対する回答で、ほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。
自分の中にしっかりとした回答を持っていないのだとしたら、これを機に絶対に考えといてください。
技術の高さにはこだわらないこと
実務未経験者にとって転職活動で大事なことの二つ目は、スキルセットやスキルの深さにこだわり過ぎないことです。
スキルにこだわらないのであれば何にこだわるのかというと、一つ目で説明した、
- どういうサービスを作りたいかとか
- なぜエンジニアになりたいのか
ということを、ひたすらにしっかりと深掘りすることです。
現役のエンジニアさんも言っていましたが、やはり未経験者に技術の高さなんて求めていないのです。
ポートフォリオはもちろん、「見るっちゃみる」とは言っていましたが、全体評価の2割くらいしかないと言ってました。
とあるインフルエンサーは、ポートフォリオにDockerやKubernetes、AWSを使って構築したほうがいいとか言ってますが、「そこまでやらなくても問題ない」と言っていました。
別に挑戦してみてもいいですが、初心者が扱っている以上、どうせ表面的な理解で終わっている可能性が高いし、その程度の理解なら入社してからいくらでもインプットすればいいだけの話です。
難しいスキルセットを組んだとしても、他の人との差別化にはならないです。
色々なスキルセットを使ってポートフォリオを作ると熱意は示せるかもしれないですが、明らかにそんなポートフォリオ作るのは時間がかかりすぎるし、誰かのオンラインサロンの養分になってるだけの可能性があります。
色々なスキルセットを詰め込むことに時間をかけるなら、しっかり一つ目で言ったことを、とことん詰めてください。
そっちの方が圧倒的に時間効率もいいし、採用される確率も高いです。
自分なんてポートフォリオサイトは、HTML、CSS、JQuery、Railsを使って簡易的にWebアプリを作って、あとはHerokuで公開しただけのものしか作っていません。
それでも問題なく、高い確率で内定をもらうことができました。
なぜそんなポートフォリオでも内定をもらえたのかというと、「エンジニアになりたい理由」や「どういうサービスを作りたいか」ということを徹底的に深掘りできていたからです。
そのため、自分の場合は3社の自社開発企業から内定をもらうのに1ヶ月も使っていません。
みなさんも色々な情報商材やオンラインサロンの養分にされるのではなくて、しっかりと正しい情報を仕入れて、正しい転職戦略を採用するようにしてください。
自走力がある、勉強が続けられること
実務未経験者にとって転職活動で大事なことの3つ目は、自走力や継続力をアピールすることです。
これはもはや周知の事実で当たり前のことなので、さらっといきます。
エンジニア含めIT業界というものは、本当に変化が早い業界です。
少なくとも初めの半年間は、業務時間中はもちろん、業務時間外にも自ら勉強したりして、継続的に勉強できる耐性が必要となります。
勉強が好きではない人は、この業界は結構しんどいと思います。
見返りが大きい分、やはりやることはやらないといけません。
自分の場合は、好奇心がある方だし、高校〜大学と普段から勉強する癖がついてるので、全く苦ではないんですが、そうではない人は改めてエンジニアという職業に対する自分の適性は考えた方がいいかもしれないです。
「本気でこういうサービスを実現したい」とか「エンジニアという職業を通して、本気で○○な生活を実現したい」という強い思いがあれば乗り越えられると思います。
しかし、「なんとなく手に職つけておきたい」とか「これからはプログラミングが大事そうだから」という浅い理由では入社しない方が無難です。
強い信念を持って自走できる人、自らどんどん学習していけることが、エンジニアになることの必須条件です。
このことをアピールする時は、何か具体的なエピソードや成果物を持って行って、それをベースに話すようにしてください。
最後に
ここまでで、実際に採用も担当している現役のエンジニアさんから聞いた、実務未経験者の転職戦略話についてまとめてきました。
今回話した人以外にも、ほとんどのエンジニアさんが同じようなことを言っているので、信頼してもらっても大丈夫です。
とはいっても、普通に考えれば今回は紹介したことが重要視されるのはわかりますよね。
面接で話すときは、明らかに台本を準備してきました感が漂うような回答はしないことです。
エンジニアに限らず、どの業界の面接でもそうですが、頭の中で台本を読んでいるような回答はの仕方は嫌われます。
- なぜそのサービスを作りたいのか
- 自分がいいと思っているサービスは何でその理由はなんなのか
- なぜエンジニアになりたいのか
ということを、しっかり深掘りをして考えておく
そして、特に台本は用意せずに、自分が普段から考えていることをベースにして、その場で出てきた言葉で話す。
正直、これらができないとなかなか合格は難しいです。
逆にいうと、これらができていたら、グッと採用に近づきます。
力を入れるところは力を入れる、そして力をそれほど入れなくてもいいところはほどほどに切り上げていく。
敵を知り、己をしれば百戦殆うからず。
この言葉が全てです。
みなさんはこのことをしっかり念頭に置いて、転職活動に臨んでください^^
- 本気で作りたいサービスを考えること
- 技術の高さにはこだわらないこと
- 自走力と継続力をアピールすること