結論
- Progateが終わった後の次のアクションを知らないから
- Progateで「どのくらい深く」勉強するべきかを知らないから
- プログラミングは暗記しなければいけないと勘違いしているから
- ProgateのWeb制作全体における位置付けを理解し、次のアクションを知る
- Progateで「どのくらい深く」学ぶべきかを知る
- プログラミング学習は暗記をせずに都度調べながら作業するものであることを知る
まだProgate周回してるの?
昨今の副業ブームやエンジニアブームで、プログラミングを学習する人が急増しています。
プログラミングと一口に言っても、Webエンジニアや機械学習エンジニア、インフラエンジニアなど多くの働き方が存在します。
これらの中で副業として稼ぐとなると、Webエンジニアのフロントエンドが最も手っ取り早く初心者でも稼げてしまうため、今大変人気になっています。
フロントエンドでの仕事には、コーディングによってLP制作をしたり、コーポレートサイトを制作したり、Wordpress移行をしたりと様々あります。
これらの案件を受注して、仕事を行うとプログラミングの勉強を始めてだいたい3ヶ月くらいで月に数十万円稼げることはかなり現実的であるので、そのコスパの良さから、フロントエンドで用いるプログラミング言語を学ぶ人が多いです。
フロントエンドで必要となる知識は、HTML、CSS、Javascript(ライブラリはJQueryやReact)、Wordpress、Bootstrapがメインです。
そして、これらを学習するためにまずはじめに着手することが多いのは、Progateというオンラインプログラミング学習サービスです。
ProgateはローカルPCでの環境構築が必要なく、スライド形式で忍者わんことひつじ仙人とのやり取りが展開されながら、丁寧に学習していくことができる素晴らしいサービスです。
また、ステージをクリアするごとに経験値が蓄積されてレベルが上がっていく仕様になっているので、そのゲーム性から初心者にも非常に優しい教材になっています。
Progateは全くのプログラミング初心者でも楽しく学べるような設計にしてるため一番はじめに取り組むには適したサービスとなっていますが、プログラミング学習者の中には、同じコースをぐるぐる周回して全く前に進めない人が多く散見されます。
Progate内のレベル上げに夢中になってしまい、本来の目的である「副業として稼ぐ」や「エンジニア転職をする」をすっかり忘れているのです。
これからプログラミング学習を始める人が肝に命じておいて欲しいのが、Progateを何周しようがプログラミングスキルは一向に上がらないということです。
ポケモンでいうと、マサラタウンの草むらでひたすらキャタピーやコクーンを倒している状態です。
そんなんじゃ、いつまでたってもポケモンマスターにはなれません。
本記事では、これからProgateで学習し始める人または今現在Progateをぐるぐる周回している人のために、「Progateをなぜ周回してしまうのか」という理由とそれぞれについて「具体的な解決策」を示していきます。
Progateを周回してしまう理由
それでは、はじめになぜProgateを無意味にぐるぐる周回してしまう人が大量発生してしまうのかという理由について説明していきます。
もちろん、他にも理由は考えられるものはいくつかありますが、今回はその中でも最も影響が大きいであろう3つについて触れていきます。
理由1:Progateの次のアクションを分かっていないから
Progateを周回してしまう一つ目の理由は「プログラミング学習の全体像を理解しておらず、Progateの次のアクションを知らないから」です。
Progateをぐるぐる何周もしてしまうのは、Progateにレベル上げというゲーム性があるという原因以上に、単純に次に何を使って何の勉強をすればいいかがわかっていないからです。
Progateの次に何をするべきかが分かっていないから、仕方がなくProgateを何周もしてしまうのです。
そして、レベルも都度上がっていくために、何だか勉強した気分になってしまうのです。
Progateのレベルが上がってもそれは見せかけで、自分のプログラミングスキルレベルはほとんど上がっていません。
まずProgateでの学習を始める前に、「副業で稼ぐ」や「エンジニア転職をする」という目的を達成するための学習ロードマップ(全体像)を理解してください。
このロードマップが初めの段階で、分かっているのと分かっていないのとでは、学習効率やモチベーションに大きな差が出てきます。
Progateの次に何をするべきかが分かっていれば、Progateの学習を一通り終えた時点ですぐに次のステージに移ることができるでしょう。
いつまでもマサラタウンで雑魚ポケモンばかりを相手にしていい気分になるのはやめましょう。
プログラミング学習のロードマップ(全体像)を理解し、Progateの次のアクションを知ろう
Progateの次に何をすべきかですが、転職する場合も、Web制作案件をする場合も、オリジナルサイトを作るのがいいと思います。
まずはなにはともあれ、サイトを作るために自分のPCにエディタをインストールしましょう。
テキストエディタは、macOS対応の場合は「Atom」「CotEditor」「Sublime Text」などを、Windows対応の場合は「Visual Studio Code」「EmEditor Free」「Notepad++」あたりから選んでおけばいいでしょう。
特にこだわりがなければ、プラグインも多くて、使いやすいVisual Studio Codeを選んでおけば大丈夫です。
そして、テキストエディタがインストールできたら、オリジナルのサイトを作るために、お手本とするサイトを一つ準備しましょう。
お手本とするサイトは、何でもいいですが次の条件を満たすものにして下さい。
- サイトデザインが自分の好みであるもの
- CSSやJavascriptによるアニメーションが複雑すぎず、自分で何とか実現できそうな範囲のもの
そして、この見本のサイトデザインを基本として、自分でサイトの中身を変えてたり、メイン色を変えたり、ロゴを変えたりしてみましょう。
詳しくは以下の動画で説明していますが、
- デザインは90%、手本を真似する
- サイトの中身は100%オリジナルにする
という風にして作れば、初めてでもかなり効率的にサイトを作ることがでいます。
もちろん、Progateが終わったくらいでは、オリジナルサイトを作る過程でわからないことがめちゃくちゃ頻発すると思うのですが、それはGoogleで調べながら乗り越えていってください。
大変かもしれませんが、この調べながら、サイトを自力で作っていくというのが一番の成長の近道です。
ここまでで、Progateが終わったら、オリジナルのサイトを作ってみましょうという話をしてきましたが、個人的にはProgateが終わった時点で、10万円ほど投資してスクールに投資して、基本をもっと定着させて、サイト制作まで一気に終わらせるのがオススメです。
スクールには色々ありますが、デイとらやスキルハックス、TechAcademyの4週間プランあたりが、良心的な料金でなおかつクオリティも高くていいと思います。
とはいっても、自分は全てのスクールの存在を知っている訳ではないので、自分でも色々調べてみてください^^
もし、TechAcademyについてもっと詳しく知りたい人がいたら、フロントエンドエンジニアとして就職したい人、バックエンドエンジニアとして就職したい人、Webサイト制作で案件獲得したい人のそれぞれで、どのコースを受講すべきかを完璧に解説した記事が概要欄にあるのでみてみてください。
自分はTechAcademyに関しては、8コース受講した経験があるので、日本一説得力のある記事になっていると思います。
理由2:Progateで「どのくらい深く」勉強するべきかを分かっていないから
Progateを周回してしまう二つ目の理由は「Progateでどのくらい深く勉強するべきであるかを分かっていないから」です。
プログラミング学習の全体像が理解しておらず、そもそもProgateのフェーズでは一体「何を」「どのくらい(何周)」勉強するべきなのかを分かっていない人が非常に多いです。
そのため、「まだ次のステージに行くためには実力が足りないんじゃないか」ということを考え始めて、「よし、念のためにもう一周しておこう」という考えに至るのです。
先ほどのポケモンの例でいうと、「マサラタウンの次のトキワシティではどれくらいの実力が求められるのかが分からず不安だから、念のために全てのポケモンのレベルをそこらへんの草むらで50まで上げておこう」という、これ以上ないほどの時間の無駄遣いに陥るわけです。
このポケモンの例を聞いて、「さすがにそんなバカなやつはいない」と思った人がいるかもしれませんが、実際にプログラミングですでに稼いでいる人から見れば、Progateをぐるぐる周回している人はマサラタウンでレベル50まで上げようとしている人に見えています。
すぐにゲームをクリアしていく人は、ネットで調べたり、友達から聞いたりして次のステージで求められるレベル感を知った上で、最小の努力によりそのレベルまで到達し、早々に次のステージに移っていきます。
Progateを始める前に、どの言語のコースを何周くらいすればいいのかをあらかじめ理解しておきましょう。
それだけで、ノルマが達成できた時点で「次のステージに行くにはまだ実力が足りていないかも…」という不安に駆られることなく、スッキリとした気持ちで次のステージに移行することができるでしょう。
Progateで「何を」「どのくらい」学習するべきか
何をどれくらい勉強すればいいかについてですが、これに関してはフロントエンドとバックエンドで少し違うので、別々に分けて紹介します。
フロントエンドエンジニアになりたい場合
「フロントエンドエンジニアとして転職したい」もしくは「Web制作案件をやりたい」と思っている人は、Progateについては以下のコースを勉強しておけば大丈夫です。
- HTML&CSSの学習コース:2周まで
- HTML&CSSの道場コース:2周まで
- Sassの学習コース:1周
- JavaScriptの学習コース:1周
- jQueryの学習コース:2周まで
- jQueryの道場コース:2周まで
- Git:1周
- Command:1周
「HTML&CSS」については、プログラミング経験がゼロの人からすると、1周では何となくの全体像だけが分かるだけで、まだまだ理解が浅いパターンはよくあります。
そのため、1周で理解できなかった人は2周目を取り組んでみましょう。
基本的には1周、多くても2周で終わらせましょう。
次に学習コースが終わったら、道場コースをして欲しいのですが、この道場コースはいきなりアウトプット100%になって、初心者の人はかなり難しいと感じると思います。
京都大学出身のスーパーエリートの自分も、一度嫌になってプログラミングから離れたくらいです。
そのため、道場コースは当然一発でできないのは当たり前なので、ここが一番苦しいと思いますが、都度インプットしながらクリアしてください。
おそらく道場コースについては2周し終えた段階でも、まだなんとなくしかわかっていないという状態だと思いますが、気にせず次のSassに移っちゃって大丈夫です。
「Sass」については、内容が少なく、かつ難しくもないため1周で十分です。
「JavaScript」については、次に学習する「jQuery」を結局はよく使用することになるので、JavaScriptとは何か、JavaScriptでは何ができるのかなどの全体像だけを分かっていれば大丈夫です。
そのため、「JavaScript」は1周で十分です。
ちなみに、よく質問があるのですが、勉強するJavaScriptの仕様はES6でいいですからね。
ES6はES5にさらに上乗せされるように色々機能が追加された仕様なので、ES6の方だけを勉強しておけばいいです。
最後に「jQuery」については、先ほどの「HTML&CSSコース」と同じような進め方をしていただければオッケーです。
サーバーサイドエンジニアになりたい場合
一方で、サーバーサイドエンジニアを目指したい場合に、Progateで勉強すべき内容については以下となります。
- HTML&CSSの学習コース:2周まで
- HTML&CSSの道場コース:2周まで
- Sassの学習コース:1周
- JavaScriptの学習コース:1周
- jQueryの学習コース:1周
- jQueryの道場コース:1周
- Ruby:1周
- Ruby on Rails:2周まで
- SQL:
- Git:1周
- Command:1周
サーバーサイドエンジニアなら、正直現場に入ってからは、サーバーサイドもJavaScriptで構築していない限りは、JavaScriptをがっつりと触ることがないです。
ただ、転職活動するときに必要となるポートフォリオサイトでJavaScriptを使えないと作れないし、結局最終的にサーバーサイドエンジニアであっても、絶対にフロントエンドの知識はあったほうがいいので、しっかりとJavaScriptも勉強しておきましょう。
JavaScriptは、Pythonと並んで、かなり勢いのある言語で、なんでもできるオールマイティ言語になりつつあるので、少なくとも学んでおいて損はないです。
そのほか、フロントエンドと違う点は、Ruby、Ruby on Rails、SQLも勉強することですね。
この中でも特にRuby on Railsはかなりのボリュームがあってなかなか手強いですが、Railsに関しては、ネット上に腐る程情報が落ちているので、調べまくりながらなんとか乗り越えましょう。
実際に自分もやってみた感じ、ProgateのRuby on Railsコースを2周やっておくだけで、かなりオブジェクト指向とかクラスなどの概念が理解できると思います。
理由3:プログラミングは暗記しなければいけないと思っているから
Progateを周回してしまう三つ目の理由は「プログラミングは暗記しなければいけないと思っているから」です。
上記の「どのくらい深く学ぶべきか分かっていない人」の中のさらに重症な人は、プログラミングは文法や記述方法を暗記しなければならないと思っています。
そのために、Progateを何周もして必死に暗記できるまで次のステージに上がろうとしないのです。
これはそもそものプログラミングの勉強方法が大いに間違っています。
結論から言うと、プログラミングは「暗記するものではなく、都度調べながら作業するもの」です。
これは、プログラミング初学者や現役エンジニア関係なく、皆さん同じです。
プログラミング業界は日々新しい情報にアップデートされていくので、常に勉強していく必要があります。
そして、言語の流行り廃りが激しく、また同じ言語でもバージョンアップしたりすると記述方法が変わったり、使えなくなったりと常に変化していきます。
これだけでも、いかに暗記することがナンセンスであるかをお分りいただけるかと思います。
現役エンジニアも、毎日調べたりしながら仕事をしています。
このように調べながら作業をしていると、心配しなくてもある程度の記述方法などは自ずと頭に記憶されていきます。
HTMLやCSSを勉強していて、初めは「リンクどうやって貼るんだっけ」「文字の太さを変えるのはどうやっるんだっけ」と毎回調べないと書き方を忘れてしまいます。
ただ、何回か「忘れたから調べる」を繰り返していると、もう何にも見なくても「<a href=”#”>XXX</a>」「font-wight: Xpx」を覚えてしまいます。
大事なのは、プログラミングは「初めから暗記するものではなく基本的には調べながら作業するもの」であり、「日々作業していく中で自然と暗記していく」という流れで学習するものだと言うことです。
この一文は今後、プログラミング学習をしていく上で決して忘れないでください。
まとめ
繰り返しになりますが、プログラミング学習でのProgateの位置付けは、ポケモンでいうとマサラタウンレベルです。
Progateから早く卒業するためには、まずは自分のゴールである「副業で稼ぐ」や「エンジニア転職する」などから逆算して、しっかりProgateの次に何をするのかというネクトアクションを明確にしておきましょう。
そして、Progateのコースのうち「何を」「どのくらい」勉強するべきかも合わせて明確にしておきましょう。
Progateを始める段階で、これをしておくだけでProgateを無駄に周回することはなくなります。
Progateに1ヶ月もかけてはいけません。
長くても3週間くらいで卒業するイメージを持ってください。
いつまでもマサラタウンにいたらつまらないです。
そして学習効率も圧倒的に悪いです。
Progateはあくまで、プログラミング経験ゼロの人が、HTMLやCSS、JavaScriptなどの全体像を知るためだけという認識が最も適切です。
Progateで必死に学んでも、プログラミングレベルは1つずつしか増えませんが、オリジナルサイトを作り始めるとレベルが100ずつ上がっていきます。
そして、実際に案件受注して仕事に取り組み始めるとレベルが1000ずつ上がっていきます。
用が済んだら次々と上のステージに上がった方が、学習効率は圧倒的にいいのです。
学習スピードが早かったり、次々と上のステージに行ける人は、頭がいいというわけではなく、ゴールから逆算した行動を常にしているために「行動に無駄がないから」です。
そのことを十分に理解して、Progateをぐるぐる周回しないようにしましょう。
最後にもう一度、結論をまとめておきます。
- Progateが終わった後の次のアクションを知らないから
- Progateで「どのくらい深く」勉強するべきかを知らないから
- プログラミングは暗記しなければいけないと勘違いしているから
- ProgateのWeb制作全体における位置付けを理解し、次のアクションを知る
- Progateで「どのくらい深く」学ぶべきかを知る
- プログラミング学習は暗記をせずに都度調べながら作業するものであることを知る
今回の内容については以下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください^^