人生逃げ切り戦略(後編)
前編では、著者のりゅうけんさんの今に至るまでの経緯や、価値観、凡人が乗り越えなければいけない壁について、まとめてきました。
まだご覧になっていない方は、以下のリンクへ。
「人生を逃げ切る」の定義をもう一度確認しておきますと、本書では、「経済的な不安が限りなくゼロに近づいた状態」かつ「面倒な人間関係や誰かに決められた場所・時間に縛られない状態」としています。
前編と後編の内容をしっかりと頭に叩き込んで、実行に移すことができれば、近い将来、間違いなく、人生を逃げ切った状態に限りなく近づいていると思います。
前編でも話した通り、個人で稼ぐハードルや、人生を逃げ切るハードルは、昔と比べて今ではかなり低くなっており、誰でも達成できるものとなっています。
それは、ひとえにSNSが発達したことや、多くの人が副業やフリーランスなど、ビジネスに興味を持ち始めて、ビジネス業界全体が大いに盛り上がっているからです。
この時代の大きな波に乗って、会社に依存しない稼ぎ方を会得しつつ、人生を逃げ切ってやりましょう。
「老後を謳歌する」なんて言葉がありますが、今の時代、別に老後まで待たなくても、数年から5年ほど頑張れば、人生を謳歌できる状態になります。
やることはとにかく行動するだけです。
成功の仕方は、ネット上や書籍に大量に溢れかえっています。
他者と差が出てくるのは、行動できるかできなかです。
それでは前置きはこの辺にして、早速本編に移ります。
今回の後編では、りゅうけんさんがオススメするこれから稼げるオススメの副業についてまとめていきます。
あなたがまず始めるべき副業
「働き方改革」によって副業の解禁が促進されています。
今や、副業が当たり前になりつつあります。
終身雇用なんてのはすでに昔の話であり、会社に依存せずに、自らの力で稼ぐ能力は必須となっています。
そこでここからは、りゅうけんさんがオススメする副業をいくつか紹介していきたいと思います。
プログラミング
りゅうけんさんが最もオススメする副業が、プログラミング技術を用いた「システム開発」です。
りゅうけんさん自身も以前、5年ほどフリーランスでエンジニアをやっていましたが、これだけ安定的な仕事が獲得でき、かつ高収入が実現できる仕事は他にはなかなかないと言っています。
また、リモートワークや週3勤務のようなフレキシブルな働き方が実現しやすい点も魅力的です。
レバテックフリーランスに登録しているエンジニアの平均年収は862万円です。
りゅうけんさんも、正社員として働いていた頃は月収25万円だったものが、フリーランスになると月単価62万円まで上がったそうです。
大手エージェントを挟んだ場合は、紹介してもらえる案件のほとんどは「フルタイムで常駐勤務」が必須のものであり、あまり副業感はありません。
しかし、企業の人事と直接繋がって案件を紹介してもらうと、フルリモートで、ある程度自由な時間に働けるよう調整できる可能性が高くなります。
そうすると、副業としての働き方も十分可能となっていきます。
プログラマーは20年以内に淘汰される?
りゅうけんさんがプログラミングの魅力について発信すると、「プログラミングなんてAIの発達で20年以内に淘汰される。やっても無駄だ」という反論を受けることがあるそうです。
確かに、プログラミングがAIに完全に代替される可能性は大いにありますが、それは当分先の話です。
システム開発は、クライアントの要望の「行間」を酌むことが求められている仕事で、膨大なコミュニケーションコストがかかります。
実際に現場でエンジニアを経験してきたりゅうけんさんに言わせれば、そのような作業をAIができるとは思えないのです。
もし、できるようになったとしても当分先の話です。
遠い未来に、AIが全てのプログラマーの仕事を代替するまでに、プログラミングのスキルを獲得した人間とそうではない人間との収入の差は大きく開くことになります。
ただでさえ、圧倒的な人手不足とされているエンジニア業界において、「20年後の淘汰」を恐れて、今稼ぐ機会を逃すのは勿体無さすぎます。
仮にあと20年後に淘汰される職業だったとしても、あと20年はしっかり稼げるわけですから。
そもそも20年というスキルの寿命は、変化の激しいこれからの時代においては、異常なまでに長いです。
さらに、プログラミングという単一のスキルだけではなく、マーケティングや営業など、複数のスキルを身につけておけば、食べていくことには一生困らないでしょう。
せどり
「せどり」は古くから個人で稼ぐ手法の代表格として知られており、副業としては無視できない存在です。
せどりとは、安く仕入れたものを、仕入れ値よりも高く売って利益を得るビジネスです。
家電量販店やオークションサイトで安く仕入れて、AmazonのようなECサイトで販売すれば簡単に利益が出ます。
この作業をひたすら繰り返すのがせどりです。
「安く買って高く売る」というシンプルな原理原則に従い、ただ淡々と仕入れて出品すればいいのですから、これほど再現性の高いビジネスは他にありません。
せどりは価格差が有る限り、無限に商機があるビジネスです。
せどりには原理原則がシンプルで、誰にでも始めやすいというだけでなく、次のようなメリットもあります。
即金性が高い
せどりのメリットの一つ目は「即金性の高さ」です。
アフィリエイトやプログラミングは、稼げるようになるまでは時間が多少かかるのですが、せどりは正しいやり方を踏襲すれば、2ヶ月程度で数十万円稼ぐことができます。
とにかくいますぐお金が欲しい人や、ビジネスにやりがいを求めていない人に適しているといえます。
りゅうけんさん自身も全くの初心者の状態から、隙間時間にせどりにコミットしてみたところ、1ヶ月で7万円の粗利を出すことができたようです。
隙間時間にコミットしただけでこれだけ稼げるわけですから、よりコミットすれば初月から粗利15万〜20万円を稼ぐことは難しくはないでしょう。
初期費用がほとんどかからない
せどりは、初期費用がほとんどかからず、手元にキャッシュがない状態でも稼げる唯一の仕事です。
クレジットカードさえあれば、仕入れがいくらでもできるからです。
商品を仕入れた後は、例えばAmazonの出品サービスを使って納品しておけば、後はAmazon側が勝手に販売してくれます。
この仕組みなら、クレジットカードの支払い期限までに粗利が手元に残りますから、一時的に商品を買い込んで借金をしてしまうリスクもありません。
せどりでの稼ぎ方は他にもある
せどりは、自分で仕入れて販売するというのが一般的な稼ぎ方ですが、ある程度成果が出てきたら、初心者をコンサルしてあげたり、セミナーを開いたり、ブログやYouTubeの発信材料にすることで、さらに稼ぎ口を増やしていくことができます。
ビジネスの「種銭」を作れる上に、新たなビジネス展開の「種」にもなるので、せどりは素晴らしい副業ですね。
YouTube
「YouTube」がアツい時代はこれからもまだまだ続きます。
YouTubeの魅力は何といっても、その「拡散力」と「集客力」です。
YouTube上で投稿した動画は、あなたの資産としてストックされていきます。
それが視聴され続ければ、自動的に広告収入で稼ぎ続けてくれます。
あなたが保有する自社商品のPRを挿し込めば、それらが売れ続けることになります。
このようにYouTubeは自動的な収入が得られる仕組みを作りやすいのです。
プログラミングにしても、せどりにしても、そこにYouTubeを掛け合わせることで、とてつもない化学反応が起こります。
今や個人でビジネスをしていく上で必須のツールとなっています。
YouTube講演家で有名な鴨頭嘉仁さんも「YouTubeをやらないのは、ビジネスをやっていないのと同じ」と言っています。
詳細については鴨頭さんが執筆した『なんでカンタンに売れるのにYouTubeをやらないんですか?!』にまとめてあるので、以下の記事をご覧ください。
最近では、著名人から企業まで次々とYouTubeに進出してチャンネルを持つようになり、個人がYouTubeで影響力を獲得するのは、さほど難しいことではなくなりました。
そして今では、「メントスコーラ風呂に入ってみた」などのエンタメ系ジャンルにとどまらず、ビジネス論や自己啓発などをテーマに発信する「ビジネス系YouTuber」というジャンルも確立しつつあります。
それ以外にも、自分がやってきた専門的な知識を発信するYouTuberが続々と登場しています。
今後はさらに、5Gの浸透によって、動画による情報収収集が一般化すると考えられます。
Wi-Fi環境ではなくても、いつでも大容量通信が可能となり、YouTubeの視聴者も動画をアップロードするクリエイターが爆発的に増えていって、さらに動画市場が盛り上がっていくと思います。
今から始めても遅くはありません。
あなたにしか語れないあなたの経験を価値に変えるチャンスが、今のYouTubeにはあるのです。
YouTubeで稼ぐための基本原則
YouTubeで稼ぐための方法は大きく分けて次の二つがあります。
- 広告収入で稼ぐ
- 自社商品を売る
広告収入で稼ぐ
前者の場合は、Google Adsenseというシステムを利用します。
動画の頭や途中で流れるCMが視聴されればされるほど、広告料が払い出される仕組みです。
動画の1再生あたりの広告料はYouTuberによって様々で、視聴者の可処分所得が多い年齢層であれば、それだけ広告単価は上がります。
しかし、広告収入は水物であり、景気が悪くなれば真っ先に削られるものです。
広告収入だけをアテにする生活は危険です。
動画が安定的に再生され続けるとは限らないし、飽きられる可能性だってあります。
そもそもYouTubeの広告収入はそれほど高くありません。
この点を多くの人は勘違いしています。
おそらくヒカキンやはじめしゃちょーなどの超大物YouTuberのセレブイメージが強いからでしょう。
どれくらいの広告収入がもらえるのかというと、ビジネス系のジャンルで100万回再生されたとします。
それで、せいぜい60〜70万円程度です。
これは、明らかに自分がかけた労力とは見合っていないです。
だからこそ、広告収入をアテにせずに視野に入れて欲しいのは後者の「自社商品を売る」というアプローチです。
自社商品で稼ぐ
自社商品であっても、動画が再生されなければ売れませんが、広告収入に依存する形からは脱却することができますし、短期間で数千万円単位の利益をあげることができます。
UUUMのYouTuber勢も、自分の立ち上げたアパレルブランドや、オリジナルソングをプロモーションしたりしています。
彼らにも広告収入への依存を回避したい、さらに売り上げを跳ねあげたいという思惑があるのです。
りゅうけんさんの場合は、オンラインサロンのようなウェブサービスのプロモーションをYouTubeを利用して行なっています。
YouTubeのおかげで、オンラインサロンへは日次で20〜30人程度が新規登録してくれているそうです。
会費が月に2000円だとすると、毎月毎月、月収が4〜6万円ずつ上がっていってるようなもんですよね。
YouTubeの市場は日本においては、まだまだ未成熟の状態です。
空いているポジションはまだまだあります。
あなたが何か「語れるもの」を持っているのであれば、一刻も早く始めた方がいいでしょう。
ブログ
ブログもまだまだ稼げる副業の一つです。
初期費用が小さく気軽に始められるほか、YouTubeと同じく、一記事投稿してしまえば、インターネット上にコンテンツがストックされていくのが特徴です。
Googleの検索エンジンで上位表示されるような高品質のコンテンツを投下できれば、記事を書けば書くほど、広告収入が積み上がっていきます。
「プチ不労所得」のようなものになるので、海外を渡り歩きながら、PC一つでブログを書いて生計を立てる人たちもいます。
ブログを書く上でオススメなのが、自分の過去の経験から誰かの役に立つような情報を探すことです。
「過去の自分に向けて記事を書く」という感覚に近いです。
例えば、りゅうけんさんの場合は、27歳でフリーランスエンジニアになった経験を生かして、「エンジニア向けライフハック」のようなテーマでブログを立ち上げました。
そのブログでは、当時りゅうけんさん自身が感じていた、エンジニアに関する不安や苦悩を解決するような一次情報をひたすらに提供していました。
そのようなブログを書き続けた結果、ブログからの収入は月に数百万円を超えていました。
りゅうけんさんがブログで成功したのは、特別な才能があったからではなく、自分が経験したことを過不足なく、実体験ベースで読者に届けることができていたからです。
あなたの過去の経験にも、きっと誰かに役に立つような情報が詰まっているかもしれません。
躊躇せずに、あなたの経験をどんどんブログ記事にして価値提供をしてみましょう。
動画編集
5Gの到来によって、YouTubeをはじめとする動画市場が年々、盛り上がって来ています。
YouTubeで情報発信するクリエイターが増加してきたことによって、動画編集の市場も右肩上がりに伸びてきています。
サイバーエージェントが2018年に公表した国内YouTuber市場の動向調査によれば、YouTube広告やYouTuberとのタイアップ広告などにおける市場規模は、2020年に475億円、そして2022年には579億円と、2017〜2022年の5年間で約2.6倍になると見込まれています。
動画市場が伸びていくということは、その分、動画編集の需要も増加していくわけです。
事実、現時点で動画投稿者に対して動画編集者の供給は全く足りておらず、大きなビジネスチャンスになっています。
編集に必要なスキルはそこまで高くなく、少し勉強をすれば誰にでもできることです。
それよりも、編集に必要なのはむしろ「国語力」です。
しっかりと文脈を読み、完成度の高い要約をテロップに挿し込めるか。
誤字脱字をなくせるのか。
こちらの方が重要です。
ネット上で影響力がない場合は、実名、顔出しで営業活動をすると、案件を獲得しやすくなります。
今、動画編集は需要が溢れかえっており、仕事がたくさん舞い込むことが考えられますが、一人で捌ける量には限界があります。
そのため、ある程度、編集の仕事を抱えるようになったら、今度は編集チームを作って、たくさんの案件をこなせる体制を作りましょう。
動画編集者でも、自分では仕事を取ってこれない人は多くいます。
彼らに仕事を提供する代わりに、手数料をもらうというビジネスモデルです。
つまり、ディレクター業です。
あなたは、チームから上がってきた制作物をしっかりとチェックして、品質を担保した状態で、クライアントに納品するのです。
一般的な動画編集者なら月の売り上げが50万円いけばいい方ですが、動画編集ディレクターとしてならば、その限界を軽く突破することができます。
ライバー
日本ではまだまだライブ配信を副業としてやっている人は少ないかもしれませんが、今後どんどんと稼げる副業に成長していくと考えられています。
ライブ配信を行う人のことを「ライバー」と言います。
ライバーは毎回の配信で、視聴者の名前を読んだり、視聴に対する感謝の意を述べたり、密接にユーザーとコミュニケーションをとることで、課金を促してきます。
いわば、「オンラインのキャバクラ」のようなものです。
このようなライブ配信が盛んに行われているのが中国です。
中国ではライバーに投げ銭をする文化が進んでおり、中国版TikTokではすでに、ライブ配信と投げ銭機能が実装されています。
そういったライバーの主な収入源は、生配信の間に視聴者からもらうプレゼントや投げ銭です。
一度配信するだけで、数百万円のお金が動くこともザラにあります。
日本では、これまでイケメンや美女がエンタメの一つとしてやっているケースがほとんどでしたが、最近ではお役立ち情報を話したり、教養系のライブ配信をする「ビジネスクラスタ」も徐々に増えてきています。
ライブ配信の文化は、今後日本でも根付いていくことでしょう。
現在、日本には、「17Live」や「ポコチャ」といったライブ配信プラットフォームがあります。
5Gの波も踏まえ、見た目やトーク力に自信のある人はもちろん、何かしら専門性を持っている人も、今後はライブ配信に注力していくのがいいでしょう。
ライブ配信でさらに売り上げをあげようと思うと、プラットフォームからの収益だけに期待してはいけません。
YouTubeと同じく、ライブ配信を通して自社商品を販売していきます。
自分でプロデュースしたアパレルブランドのプロモーションなど、ライブ配信を通して商品を売ることをライブコマースと言います。
動画市場が盛り上がっていく中、動画を通した稼ぎ方も、今後さらに多様化してくでしょう。
まとめ
ここまでで、『人生逃げ切り戦略』の後編として、りゅうけんさんがオススメする、今後最もアツい副業を紹介してきました。
もう一度まとめておくと、次の通りです。
- プログラミング
- せどり
- YouTube
- ブログ
- 動画編集
- ライバー
これから副業を始めようと思っている人は、これらのうちからどれか一つ選ぶのが無難でしょう。
自分の場合は、プログラミング、YouTube、ブログをやっています。
できたら「スキル型」のものと「ストック型」のものを両方やるのがオススメです。
プログラミングや動画編集のような「スキル型」の副業では、即金性が高く、また稼ぐ過程で身につけたスキルや経験を、ブログやYouTubeなどのストック型の副業に大いに活かせるからです。
しかし、スキル型の副業は、即金性が高い代わりに、時給労働から抜け出せず、また稼げる金額にも限界があります。
逆にストック型の副業では、即金性がない代わりに、時給労働にはならず、自分が寝ている間も働いてくれるお金を生む資産となります。
そのため、スキル型とストック型を両方やることにより、互いのデメリットを打ち消しあうことができるのです。
優先度としては、まずはスキル型の副業から始めましょう。
何を選ぶかですが、初めは「なんか楽しそう」とか「自分に向いてそう」のような軽い気持ちで選べばいいです。
とにかく二の足を踏んでないで、始めてみることが大事です。
実際にやってみて楽しければどんどんとのめり込んでいけばいいし、楽しくなければ方向転換をすればいいだけです。
この世界は行動したもん勝ちです。
さあ、この記事を読み終えたら、すぐに作業に取り掛かりましょう!
本記事では『人生逃げ切り戦略』の半分ほどにしか触れていません。
本書では、前編と後編の2記事で紹介した内容の他に、「SNS戦略」や「イケハヤさん、迫佑樹さんとの対談」など、盛りだくさんです。
気になる方は、ぜひ本書を手に取ってみてください^^
今回の内容については以下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください^^