人生逃げ切り戦略(前編)
今回は大人気?名著解説シリーズで、SNSでも活躍されているやまもとりゅうけんさんの『人生逃げ切り戦略』について、その前半部分を解説していきます。
副業をやっていて、なおかつTwitterやYouTubeをよく見る人であれば、りゅうけんさんを知らない人はあまりいないと思います。
本書は、りゅうけんさんが「人生逃げ切りサロン」というオンラインサロンを運営していることからもわかるように、「人生を逃げきる」ためのノウハウが詰め込まれています。
「人生を逃げきる」とは、人によって定義は様々あるかもしれませんが、本書では、「経済的な不安が限りなくゼロに近づいた状態」かつ「面倒な人間関係や誰かに決められた場所・時間に縛られない状態」と定義しています。
前置きはこの辺にして、ここから、本書で紹介してある「人生を逃げ切る」ための戦略ついてまとめていきます^^
やまもとりゅうけんさんの今に至るまでの経緯
まずは、りゅうけんさんの今に至る経緯を簡単にまとめておきます。
初めての「人生を逃げ切った人」との出会い
りゅうけんさんが初めて出会った「人生を逃げ切った」人は、彼の祖父でした。
りゅうけんさんの祖父は、チェーンソーの刃などを作る零細企業の経営者なのですが、業界におけるシェアが高いため、業績はかなりよかったそうです。
そんなりゅうけんさんの祖父は早々に会社を次男に譲って、平日の朝からゴルフ三昧。
また、年に数回経営者仲間と海外旅行に行ったりと、とにかく悠々自適な生活を送っていました。
まさに人生を逃げ切っている状態です。
一方で、りゅうけんさんの父親は、ごくごく一般的なサラリーマンでした。
レストランの雇われ店長で、毎日朝6時に起床して、帰宅は23時頃。
遅めの晩御飯を食べながら、缶チューハイ片手に1時間ほどテレビを見て、風呂に入り、出るやいなやせき立てられるように就寝。
それでも月の手取りは30万円ほどしかありませんでした。
りゅうけんさんの祖父と父親は好対照でした。
まるで金持ち父さんと貧乏父さんを見ているようですね。
このような全く異なる人生を送る二人を間近で見てきたりゅうけんさんは、絶対に父親のような人生は送りたくないと考えます。
祖父のような経済的な不安に苛まれることなく、人生を謳歌している姿が羨ましかったのです。
ニコニコ動画で「個人の時代」の到来を確信
りゅうけんさんは、父親のように、人から雇われながら経済的な不安に襲われてあくせく働くのも嫌だけど、祖父のように人を雇い、経営の苦難に直面し続けるのもそれはそれで嫌だと思っていました。
誰も雇わず、自分一人でのらりくらりと生きていく方法はないのかと考えていた頃、大学の先輩からの紹介でとあるWebサイトと出会います。
それはまだベータ版がリリースされて間もなかったころの「ニコニコ動画」です。
2008年のニコニコ動画の勢いは凄まじく、次から次へ動画投稿者が誕生し、「企業」ではなく「個人」が新しい文化を創造していきました。
これを見たりゅうけんさんは「個の時代」の到来を確信しました。
何の権威も持たない一個人が、動画という媒体を通して影響力を手にし、大きな財産をなすことも可能になる。
この時代に生きる私達なら、人に雇われず、かつ人を雇わず、個人の力だけで人生を豊かにしていけると確信したのです。
「人生逃げ切り戦略」とは何か
冒頭でも述べたように、「人生を逃げきる」とは「経済的な不安が限りなくゼロに近づいた状態」のことです。
こんなことができるのかと思う人がいるかもしれませんが、今は時代が変わり、決して夢物語ではなくなりました。
個人で稼ぐ手段も多様化しており、財を得るためには必ずしも「一大事業を立ち上げて軌道に乗せる」必要がなくなり、「人生逃げ切る」ハードルは大きく下がりました。
りゅうけんさん自身も、新卒入社時代は手取りが17万円でしたが、およそ10年経ち、現在では粗利で見れば当時の100倍近くを稼いでいます。
「不労所得」は案外、簡単に作ることができる
皆さんは、毎月いくらくらいの安定収入で生活できますか?
それがもし30万円だとすると、30万円分の不労所得を作ることができれば、それが「経済的な不安をゼロに近づける」ことに繋がります。
あるいは、非常に少ない労働でそれだけの収入が得られる仕組みを作ってもいいかもしれません。
難しく聞こえるかもしれませんが、案外簡単に実現することができます。
例えば、せどりをすることです。
「せどり」は儲かる副業の代表例で、月に30万円の粗利を出すことは簡単です。
せどりの粗利は30%ほどで落ち着くことが多いので、月商100万円程度になれば、月に30万円程度の収入を得ることができます。
それが実現できたら、今度はスタッフを教育し、作業を外注します。
外注が進めば進むほど、収入はほぼ「不労所得」のようになっていきます。
お金の不安からはどんどんと解放されていきます。
他には、副業として「動画編集」も人気です。
YouTubeやTikTokといった動画投稿プラットフォームの発展に伴い、動画編集者の需要も増しました。
スキルを身につけた後、SNSでインフルエンサーに「自分ならあなたの動画をこんな感じに編集できます!」と、サンプル動画のURLをシェアしながら営業をかけていくのは難しいことではないです。
そして、自分の元に、自分だけでは仕事が回らないくらいの仕事が舞い込んで来るようになれば、次は動画編集チームを作ってスタッフを教育し、作業を外注すればいいのです。
仕事の単価から、メンバーに払い出した報酬額の差分が「不労所得」のようなものになります。
その他にも、個人でできる副業や、個人で作れる不労所得はたくさんあります。
それに関しては、のちに「あなたがまず始めるべき副業」で詳細をまとめていきます。
「本業」のセーフティネットがあるからこそ副業にチャレンジできる
「情報発信で稼いでいきたいのであれば、会社や学校はいますぐやめた方がいい」という過激な意見を放つインフルエンサーもいます。
確かに、情報発信で確実に稼いでいけるのであれば、ただ無思考に学校や会社に通うくらいなら、やめて発信にフルコミットした方がいいと思います。
ただ、当然のことながら、確実に稼いでいける保証はどこにもありません。
そのため、よほど精神的、身体的に参っていない限りは、会社や学校をやめるのは賛成できないです。
ほとんどの人間には特別な才能はありません。
才能がないのであれば、才能がないなりの戦いをするのが凡人としての戦い方です。
本業というセーフティネットがあるからこそ、副業で挑戦ができるわけです。
会社をやめる決断をするのは、副業収入が安定してからでも遅くはありません。
凡人が乗り越えなければいけない壁
「意思の弱さ」はルーティンでカバーできる
凡人が乗り越えなければいけない壁の一つ目は、「意思の弱さ」です。
人間の意思というものは弱いもので、いつもどこかで欲に負けてしまいます。
これは全人類に当てはまることであり、だからこそ「強い意思を持て!」というような根性論は一切、本書には書かれていません。
そもそも、何かを継続するために必要なのは「意思力」ではなく、「仕組み」です。
なぜ、会社に通っていていつもの仕事をすることは何年も継続できるのに、ふと新しいことを始めようと思っても、それが続かないのか。
それは「意思の弱さをカバーする仕組み」を作れていないからです。
ここでいう「仕組み」こそが「ルーティン」です。
会社員というものはこのルーティンでがんじがらめにされているからこそ、何年も同じ仕事を継続することができるのです。
朝起きて、電車に乗って、朝礼を行い、決まった時間に昼ごはんを食べて、日報を書き、電車に乗って帰る。
業務の中ではやるべきことが事細かにマニュアル化されています。
このようにルーティンの嵐になることで、意思の弱さなどに関係なく、パフォーマンスを最大限発揮できるような仕組みが、会社には散りばめられています。
このような仕組みを「自分のため」に応用するのです。
つまり、ルーティンは自分で作るのです。
ルーティンの作り方
ルーティンを作る上でのポイントは次の3つです。
- 朝起きる時間を固定化する
- 仕事を1時間単位で区切る
- 人と会う
①はシンプルですがとても大事なことです。
1日の始まりを固定化すると、自分の行動が強制されやすいのです。
例えば、りゅうけんさんの場合は、朝9時ごろに起き、息子を保育園に送り届けています。
あくまで重要なことは、「早起き」ではなく「起きる時間を固定化すること」です。
もちろん、「早起き」かつ「起きる時間を固定化」の両方ができれば一番いいです。
②ついては、人間の集中力は長くは続かないものなので、これまた重要なことです。
作業や勉強は1時間〜1時間半ほどで区切るようにしましょう。
例えば、りゅうけんさんの場合は、息子を保育園に送り届け、筋トレを終えた後、必ず1時間ほどYouTubeの撮影を行なっています。
ただ、これだけではまだ拘束力が弱いため、③の「人と会う」が重要になってきます。
自分よりも一歩先に行くようなライバルやメンターと週に1回会って近況報告するなど、人と会うことで、人間が根源的にもつ競争力が刺激され、モチベーションを維持しやすくなります。
人間の意思力は弱いからこそ、自分の意思に頼りすぎず、意思の弱さをカバーするルーティンを作り、そこに身を委ねるようにしましょう。
「あんたには無理」という意見は聞かなくてもいい
新しいことを始めようとすると往々にして、周囲の人間から反対されるものです。
その中でも最も強烈なパワーを持っているのが親です。
親というものは何をやろうとしても、少しでもリスクがあれば猛反対してきます。
もちろんそれは、子供の心配をするが故の行動なのですが、親の反対に全て従っていると、何もできなくなります。
自分の信じた道を進むためには、親の反対が届かない環境を作ることが重要なのです。
もしも、今実家暮らしをしているのなら、いますぐに一人暮らしを始めましょう。
反対者は親ばかりではなく、恋人の存在も注意です。
あなたと密な関係にある人ほど、あなたの行動を制限しようとしてきます。
もし、あなたが人生を変えるためにブログを書いたり、動画投稿をしたりするのを快く思わないパートナーなのであれば、一旦関係を解消することも視野に入れたほうがいいです。
さもなくば、後悔するのは最終的にあなた自身です。
なぜ人は身近な他人の行動に反対するのか。
それは、「とりあえず反対しておけば、責任を負わなくても済む」と思っているからです。
自分が背中を押したせいで相手が失敗したら、相手から責められるかもしれないと恐れているのです。
結局は、自分がかわいいだけ。
人間なんてみんなそんなものなので、他人からの反対意見は、話半分で聞くようにしましょう。
より高いポジションを目指そう
高単価の仕事をガンガン獲得できるようになったら、ライターや動画編集者を集めて、小さな編集チームを作り、そこに仕事を振って手数料を得るビジネスを始めてもよいでしょう。
チームメンバーにはクラウドソーシングよりも高い報酬を支払い、しっかり信頼関係を築けば事業を自動化でき、売り上げもスケールアップします。
実作業を担当する「働き手」のレイヤーから、そんな働き手をまとめる「ディレクター」、そしてディレクターに仕事を発注できる「営業マン」へとポジションを移していけば、実作業をしなくても収入は増えていきます。
さらに、自身がネット上で影響力を得ることによって、集客を自動化することにも成功すれば、最終的には、営業活動すらせずに継続的な収入が得られるようになります。
そのため、エージェントやクラウドソーシングを使うだけの働き手でい続けるのではなく、より高いポジションを目指すようにしましょう。
まとめ
本記事では、やまもとりゅうけんさんが執筆した『人生逃げ切り戦略』の前半部分についてまとめてきました。
今回の前編では、「りゅうけんさんの今に至るまでの経緯」や「りゅうけんさんが考える逃げ切り戦略」「凡人が乗り越えなければいけない壁」などに触れました。
本書の前半部分だけでも、人生を逃げ切るマインドやノウハウがふんだんに詰め込まれていますよね。
やはり、成功者に共通しているのは、
- 個人でスキルを磨く
- スキルを使って稼ぐ
- 上流の方にポジションを移していく
- 外注化や自動化する
というざっくりですが、上記4つの流れを踏んでいることがわかります。
本書はもちろん、以前紹介した迫祐樹さんの「人生攻略ロードマップ」もそうですが、私たちがやるべきことは明確に示されています。
あとは「やるか、やらないか」だけなのです。
ここまで有益な情報がたった1500円ほどで手に入るなんて、もはや世の中に情報格差はないと言えます。
だからこそ、情報ではなく行動力で差がついてきます。
もう、これは動き出すしかありませんよね?
『人生逃げ切り戦略(後編)』では、りゅうけんさんが今最もオススメする副業を中心にまとめています。
今回の内容については以下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください^^