結論
- 大企業のプロジェクトは巨大すぎて自分は小さな歯車にすぎないため、実績としてほとんど何も残らないから
- 自分でビジネスをしていく上で消費者が評価するのは社名ではなくビジネスとしての実績であるから
大企業で働くのは時間の無駄です
就職活動の時、多くの人はSONYやNTTドコモ、メガバンク、富士通、サントリー、味の素などの大きな企業に憧れを抱き、このような会社に入ることができれば勝ち組だと思っています。
今はもう洗脳は解かれていますが、恥ずかしながら過去の自分もそのような思考を持っていました。
大企業で働くことは、自己肯定感があり、親戚からも褒められ、友達・恋人からもいい目で見られます。
しかし、冷静になって考えてみると大企業で働くことに、ほとんどメリットがないことがわかります。
企業で働くことの意味のなさについて、資産形成の観点では過去の記事で説明しました。
今回は、大企業で働く意味のなさについて、市場価値の観点から説明していこうと思います。
大企業で働いても市場価値は上がらない
サラリーマンは、残業や移動時間を含めると平日は10時間以上もの時間を会社に費やしています。
それだけ人生における貴重な時間を投下しているにも関わらず、市場価値が全く上がらないことが本当だとしたら、これほど恐ろしいことはないですよね。
それでは以下から、大企業で働いても市場価値は1mm上がらない理由について説明していきます。
プロジェクトは大きくても自分は所詮小さな歯車に過ぎないから
大企業で働いても市場価値が1mmも上がらない理由の1つ目は「プロジェクトは大きく社会的にインパクトがあっても、社員一人一人は小さな歯車に過ぎない」からです。
大企業で働いている人になぜその会社に入ったのかを聞くと「大きな仕事に携わることができるから」と決まり文句のように言います。
確かに大企業に勤めると、社会的インパクトのある大きなプロジェクトに携われることは間違いありません。
しかし、「大きなプロジェクトに関わる」=「市場価値が上がる」ということにはならないのです。
「市場価値が高い」とはそもそも「転職活動において定量的に話せるネタが豊富であること」「ビジネスにおいて消費者の心を掴む定量的な過去の実績が豊富であること」を指します。
もし皆さんが大企業(中小企業でも)で働かれているなら、肌身で実感しているかも知れませんが、プロジェクトが大きいほどそのプロジェクトのタスクは細分化され、多くの部署に渡って推進されていきます。
そして細分化されて各部署に割り当てられたタスクがさらに細分化されて、個人のタスクとしてアサインされます。
最終的にプロジェクトが完遂したとしても、個人としては小さな小さなタスクをこなしているに過ぎないため、実績としては何も残らないのです。
言えるとしても「○○プロジェクトにて△△の開発に携わりました」という本当に抽象的でふわっとした言い方しかできないはずです。
それでは小さなタスクでなかったらいいのかというとその通りですが、その場合プロジェクト自体が小さくなるため、ほとんどアピールポイントにはなりません。
大企業では「プロジェクトの大きさ」と「自分のタスクの大きさ」は反比例の関係(トレードオフ)にあるため、どうあがいても実績は残せないのです。
例外として、投資銀行やコンサルティングファームでは少数のプロジェクトメンバーがそれぞれに大きな役割を与えられているため、定量的にも定性的にもかなり話せることはたくさんあると思います。
また、個人プレーで成績としてもろに可視化される営業マンも、同様に市場価値に反映されやすい数字を獲得することができるでしょう。
しかし繰り返しになりますが、大企業の場合は「大きなプロジェクト」と「個人の大きなタスク」はかなり上の役職にならないと両立しないため、どれだけ頑張ってプロジェクトを全うしてもそれは単なる「やりきった」という自己満足が残るだけです。
消費者が評価するのは「社名」ではなく、ビジネスとしての実績であるから
大企業で働いても市場価値が1mmも上がらない理由の2つ目は「消費者が評価するのは社名ではなく、ビジネスとしての実績だけだから」からです。
身の回りのインフルエンサーやその他ビジネスで成功している人を見てみてください。
彼らの中に過去に在籍した会社名を肩書として武器にして、ビジネスをしている人が1人でもいますか?
おそらくほとんどいないでしょう。
ゴールドマンサックスやモルガン・スタンレー、マキンゼーアンドカンパニー、ボストンコンサルティングくらいのレベルになると、肩書として強力かも知れませんが、SONYとかドコモ、富士通などの社名をプロフィールに入れたところで、「で?」ってなりませんか?
消費者があなたのプロフィールで興味を持っているのは「過去に在籍した社名」なんかではなく、あなたの「ビジネスとしての実績」です。
つまり、あなたが行なっている事業の売り上げ(月商/年商)です。
もっと身近な例で説明すると、「noteを1000部売って100万円の売り上げをあげました」「せどりで利益200万円を達成しました」「アフィリエイトで月50万円稼ぎました」などです。
逆に言えばこれらを成し遂げていれば、どんな経歴を持っていようが、今その人がどんなバックグラウンドを持っていようがどうでもいいわけです。
「会社名」なんかで消費者の信用なんて勝ち取ることはできません。
目に見える定量的な成果が全てです。
定量的な成果さえあれば、別に中学生だっていいのです。
SONYで課長として働く人よりも、自分でビジネスをしてプログラミングやアフィリエイトで成果を残している高卒ニートの方が市場価値は高いのです。
市場価値とは「消費者からの評価」です。
消費者からすれば、大企業の社員だからといって、その人から有意義な情報やサービスを得ることができなければ何の価値もない人間だと判断されます。
つまり市場価値は0と見なされます。
大企業という肩書は、自分でビジネスをする上で、どうあがいても何かの役に立てるのが難しいのです。
まとめ
ここまでの話で、大企業で働けど働けど一向に市場価値が上がらないことをお分りいただけたと思います。
大企業で働いている間はずっと自分の市場価値に繋がらないような小さな業務を延々とやり続けることになります。
そして、会社を出て自分でビジネスを始めようとした場合も、消費者は過去の社名なんぞに興味はないため、もはや大企業で働く意味がわからなくなってきます。
過去の記事も含めて、ここまで大企業で働くことに対して散々に批判してきたわけですが、無理矢理にでも大企業で働くメリットがあるとすれば、
- 大きなプロジェクトに携わったという自己満足が得られる
- 合コンや街コンでウケがいい(世間の大半はいまだに大企業や公務員信者であるため)
- 時間とお金を搾取されるものの、とにかく思考停止していてもお金がもらえる
ことです。
これらのメリットに魅力を感じるのであれば、大企業に勤めるのも良いでしょう。
人の幸せの定義は人それぞれです。
ただ1つ忘れて欲しくないのは、新聞やニュースで自分の会社が取り上げられて誇らしげに思っていても、それは単なる自己満足であって、あなたはほとんど何の役にも立っておらず、市場価値も上がっていないということです。
それでは最後にもう一度、結論をまとめておきます。
- 大企業のプロジェクトは巨大すぎて自分は小さな歯車にすぎないため、実績としてほとんど何も残らないから
- 自分でビジネスをしていく上で消費者はが評価するのは社名ではなくビジネスとしての実績であるから
今回の内容については以下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください^^